第9 回 国家資格 キャリアコンサルタント試験 学科試験

問1. 個人の主体的な能力開発の支援に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  1. 我が国の産業の根幹はものづくり分野であり、個人の意向にかかわらず、この分野への円滑な労働移動が可能となる能力開発の支援を何よりも優先して行うべきである。
  2. 新卒時に就職氷河期に直面し、不本意に非正規雇用に就いた者等については、職業能力開発機会が乏しいことが課題となっていることから、継続的なキャリア形成支援が引き続き重要である。
  3. 「平成 28 年版厚生労働白書」(厚生労働省)によれば、年齢別にみた中高年齢者の就業希望理由は、年齢が上がるごとに「経済上の理由」を挙げる割合が高くなる傾向がみられる。
  4. 「平成 29 年度能力開発基本調査」(厚生労働省)によれば、自己啓発に関わる課題として、時間や費用よりも「自分の目指すべきキャリアがわからない」とする人が多い。

結果

解説:問1.社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解。 第10次能力開発基本計画と平成29年度能力開発基本調査は、超が付くほど頻出資料です。必ずダウンロードして、繰り返し確認しましょう。

  1. ×:「何よりも優先」は誤り。ものづくり分野は確かに基幹産業として位置づけられているが、ものづくり以外の分野においても取組の重点化を図る必要があるとしている。【第10次能力開発基本計画P8】[第1回問1]
  2. ○:就職氷河期世代の継続的なキャリア形成支援が必要である。【第10次能力開発基本計画P9】
  3. ×:中高年齢者の就業希望理由のうち、「経済上の理由」は、年齢が上がるごとにむしろ低くなり、「生きがい、社会参加のため」や「健康上の理由(健康に良いからなど)」が増えてくる。【平成28年版厚生労働白書P74】
  4. ×:現時点で最新の「平成29年度能力開発基本調査」からの出題であるが、自己啓発を行う上での問題点は、仕事(家事・育児)が忙しい、費用がかかりすぎるといった、時間とお金に関する問題が上位である。「自分の目指すべきキャリアがわからない」はアンケートでは四番手。【平成29年度能力開発基本調査P46】
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